GENET & THE HIPS HISTORY

HISTORY

時代は1990年代に入り東西ドイツの統一、それに伴う東ヨーロッパの民生化と混乱。天安門事件や湾岸戦争等の歴史的にも重要な出来事が次々と起こる。加えて、1990年1月27日にはじゃがたらの江戸アケミが、4月12日にはリビドーの成田弥宇が逝去し、GENETの中に「パンク」という時代に培った政治性、ヴィジュアル性、演劇性といった表現手段を再び解放すべきという心境の変化が起こる。

そして結成されたGENET & THE HIPSは、AUTO-MOD時代のように閉ざされた虚構の世界ではなく、現実の世界に対する危機感をGENETIC VOODOOやKING HIP GOGOで培った開かれた音楽で表現するというコンセプトが明確に打ち出された。GENETの歌詞もよりメッセージ性、政治性の強いものとなり、「世界が動き出している、これは安易な神秘主義やロマンティシズムじゃないんだ!」と語っていた当時のGENETの言葉からも意識の明確な変化が読み取れる。

パフォーマンスの面でも、後期AUTO-MODのようにステージに元万有引力の中村亮や元BAJI WORKTHEATERの神林和雄といったパフォーマー達が登場し、演劇とロックの融合を図っていたGENET独自の世界観が再びステージに戻り、AUTO-MOD時代からのファン達からも好意的に受け止められた。


MEMBER

VOCAL : GENET
GUITAR : 河村雅宏
BASS : 古川清英
DRUMS : MOGA
SAX : Reiko
TRUMPET : 末広